設計者の想い

婚礼システム

完成までの道のり

私(STRATEGY-SUPPLI設計者)は、18年間のホテル人生の大半を4つのホテルの宴会部で過ごしました。2ホテルのオープンと1ゲストハウスのオープン、1ホテルの増収というミッションの中で、業務の効率化は、私の最大の命題でした。
なぜなら、利益を出す為の方法は、たった2つしかないからです。1つは、「売上をあげること」、もう1つは、「経費を下げること」。
現在、様々なホテルにお邪魔して、スタッフの多さを羨ましく思うことが多々あるのですが、当時の私の経験では、ピーク時年間420件の婚礼と1,100件の一般宴会を4人のスタッフと1名のマネージャーで全てこなし、おまけに新規接客も、キャッシャー業務までも行う、そんなことも当たり前の時代でした。

プランナーの仕事の一番の負担は、事務処理です。
当時、この事務処理をすべてなくしたら、浮いた時間でどんなにお客様と話ができ、満足できる接客ができるだろうかと、事務処理を憎く思うこともありました。
私は、事務処理は、「不毛の仕事」であるばかりか、「事務処理から生まれるのはコンプレインだけ」だと思っています。つまり、事務処理が多ければ多いほど、転記ミスや確認ミスも多くなり、コンプレインが発生する率も高くなるということです。

そのような思いから、今から10年ほど前のことでしょうか、プランナーを事務処理から解放できるようなシステムはできないかと、システムでは大手の会社の方に相談したことがあったのですが、あっさりと、それには数億円はかかるでしょうという答えで、夢は一瞬にして破れてしまいました。

しかし、私は、Web-EDIという言葉など聞いたこともなかったその時代からずっと、そういう夢のシステムを諦めることが出来ず、5年前からは自分なりに開発に取り組んでいたのですが、偶然にもとても素晴らしい会社の社長と出会うことが出来ました。
その会社こそ、現在のパートナーであり、STRATEGY-SUPPLIの構築及び製作を担ってくれた、株式会社データマックスです。データマックス社は、現在まで、25年間に渡り、250以上のシステムを開発して来ましたが、「殆どカスタマイズ商品しか取り扱ったことがない」という、私にとっては願ってもないパートナーでした。
データマックス社の林社長にシステムの概要を説明し、ほぼその場でOKをもらい、同時に、開発における理念のお話をしたをしたのですが、それは私がホテル時代に培った、「For the Customer」そして「Never Say No」という言葉でした。
社長は、即座に了解してくれ、その瞬間に私の頭の中は夢のシステムでいっぱいになったことを今でも覚えています。

私は、ホテル在職中に、4つのシステムの導入を行いました。しかし、どれも”帯に短し襷に長し”で、現場に則したシステムと巡り会うことは出来ませんでした。
しかも、もれなくストレスの毎日で、お金を払って、なぜこんなにストレスを感じなければならないのだろうと、いつも憤りを感じておりました。
私 「この帳票を1枚追加したいのですが?」
担当者 「それですと10万円追加になります。」
打合せで、こんなやりとりを何度繰り返したことでしょう。会場の方がシステムに合わせたオペレーションをすればいいと言わんばかり。システムの世界では、こんな不条理なことが常識なのだと思っていたに違いありません。数百万円、数千万円の商品を買うのに、なぜ、ユーザーが我慢しなければならないのでしょうか?全く時代錯誤であり、非常に疑問を感じたものでした。

多くのシステムの最大のデメリットは、「カスタマイズ出来ない」ということです。正確には、「カスタマイズ出来ない」のではなく、「莫大なカスタマイズ費用がかかる」ということです。多くの方々から、システムに関する悩みを聞きますが、中には「1,000万円のシステムを導入してカスタマイズをしたら、2,000万円以上になってしまいました。」という話すらあります。

今、システムを検討されている皆さんは、何を選定のポイントと考えていらっしゃいますか?
私もそうでしたが、現場は、常に自分達の実際のオペレーションに合わせたシステムを目指します。それは、至って当たり前のことであり、是非、満足の出来るシステム導入をしていただきたいものです。私は、そのために、「カスタマイズが常識である」というコンセプトのもと、STRATEGY-SUPPLIの開発を行ってきました。

STRATEGY-SUPPLIの完成

私の夢のシステムであるSTRATEGY-SUPPLiは、2009年の12月に完成しました。

システムフローの構築は、最も楽しく、最も大変な作業です。
システムのプログラムに関しては全く素人の私は、プログラムの「プ」の字も知りません。私にわかるのは、ロジックとエクセルだけです。フローイメージを構築する際には、500近いエクセルシートを、関数式とハイパーリンクだけで結合し、ある程度エクセル内で動くものにしました。

そんな素人の私ですが、しかし、どこまでも現場のプランナーと経営者の目線で作り上げました。
複雑なシステムを組み上げるのがSEの仕事なのでしょうが、素人の私は、とにかくシンプルが信条。難しそうなシステムほど、高額で高機能で立派なシステムだと思われがちで、シンプルだとチープな印象を受けることもありますが、画面や操作をシンプルに作る方が実は難しいのです。
「簡単」ということがどれだけ大事か、忙しいプランナーが絶対にミスを起こさないようにするためにも、複雑に絡む婚礼宴会業務とは相反することを常に目指しました。

このようにして、私は、マニュアルが一切不要で、直感的な操作が可能であり、短時間でマスターできるシステムを目指し、データマックス社の力を得て、5年の歳月をかけ、ようやくSTRATEGY-SUPPLIが完成したのです。

長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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