本質の重要性

日本には、世界に自慢できる文化がたくさんあるが、戦後、もっと言えば明治維新から鎖国を解いた日本が世界の情報や文化を取り入れた結果、日本独自の文化や伝統が新しいトレンドに覆われ、結果として目立たなくなり、今日に至っている感がある。あまりにも急激に他国文化、特に終戦後はアメリカ文化に覆われ、日本人は、表層だけに目が向いてしまい、物事の本質を追求する余裕すらもなくなってしまったのかも知れない。

そんな歴史の中で、平和な日本が戦後10年頃から団塊世代が結婚し第二次ベビーブームを迎える頃までの高度経済成長期を経て、バブル崩壊が始まる1989年末まで、とにかく良くも悪くも時間的余裕がないまま発展した結果、与えられるものがすべてだった古き良き時代は、真面目に、一所懸命ということが半ば本質で、いわゆる職人と言われる人たちが、縁の下の力持ちとして日本を支えてきたと思う。

しかし、バブル崩壊で、デフレ経済に突入するとともに、苦しい生活を強いられる時代になると、いわゆる「貧すれば鈍する」と言われるように、国民の大半が経済低迷の影響を大きく受け、動くことも出来ず、耐える時代が続いた。日本人は、他人の事をよく考えるので、自分よりも他人という考え方が現在に至る日本に少なからず影響を及ぼしたような気もするが、その結果本質ということにあまり興味を持たなかったような気がする。

そもそも日本は、職人の国だからこそ「モノづくりの国」であり、職人気質は、日本の国民性そのものと言っても過言ではなく、特に戦後においては、終身雇用が日本国民の性質を作り上げ、1億2千万人総中産階級と言われた時代もあり、「出る杭は打たれる」という言葉の通り、とにかく平均的なことが美徳とされた。

そんな中で、日本も2011年の3.11東日本大震災からであろうか、本質はどこにあり、その本質を求める人が多くなったような気がする。2001年の9.11アメリカ同時多発テロの時も、アメリカ全体が、「命の尊厳」というものに立ち返り、様々なところに影響し本質を掘り下げた結果、良い物同士のコラボが分野の壁を超えて実現したようだ。

本質を理解することの重要性は、計り知れないメリットを創出する。例えば、ウェディングでいうと、結婚式の約60%を占めるキリスト教式があるが、世界的には4大教派と言われる、カトリック、プロテスタント、英国国教会、東方正協会があるが、日本では一般的には、カトリックとプロテスタントという認識であろう。

この二つの教派を比較するとカトリックの方が圧倒的に教義が厳しい。一般的な日本人的発想だと、カトリック教会で、挙式の入場時にポップス系の曲に載って、新郎新婦やブライズメイズ、アッシャー、そのリーダー格のメイド・オブ・オナーやベストマンが踊りながら入場するというシーンが想像できるだろうか。

また、ユダヤ教の最も特徴とされる新郎・新婦共に、両親がエスコートして入場するというスタイルをカトリックで取り入れているという例もある。従前だとありえない事例だが、本質を考えた時、それは実現されているのである。

カトリックでは、基本的に離婚や堕胎は認めておらず、教義としては、「結婚は、神が人間に与えた義務」としているため、挙式自体は非常に重要であり、その挙式が新郎新婦二人にとって、感動的であり印象的であれば、挙式の本質を充たすと考え、挙式における入場曲がポップス系であったりすることはさほど問題にならないのである。

一見滅茶苦茶に見える挙式でも、本質というものをきっちりとらまえているのである。

つまり、何をやってもいいのではなく、本質に則しているかどうかが重要であり、そのことが継続することでもあり、表層的なトレンドに影響されないものでもある。すなわち、本質さえとらまえていれば、何か行ったことに疑問を持った人たちでも、きっちりした本質に基ずく説明を行えば、十分に納得するのである。

そこが、本質の重要なところであり、本質の理解すべき点だと思う。

 

 

 

 

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