病床に就いていた母が、昨年12月14日に亡くなった。
私にとっては、91歳の母を頼りにしていたわけではなかったが、精神的には誰よりも頼りにしていたと思う。
こんな年になっても、母の死は、自分にとっては衝撃的で、一時的に何もかもどうでもよくなるほどだった。5人兄姉の末っ子で育ったので、あまえっこだったのかも知れないが、私がこの世の中で最も心のよりどころにしていた。
私は、母の無償の愛をふんだんに受けて育った。とても親孝行とは言えず、死ぬまで心配をかけてしまったと思う。私の苦悩も誰よりも理解していただろうし、私自身、あと数秒遅かったら電車に飛び込んでしまったような人生の局面においても、いつも私と同じように悩み、心配してくれた母であった。
先日、その母の49日がおわり、自分のなかでやっと心の整理がついたような気がする。あとは、今までの母の気持ちに、どれだけ応え、恩返しを出来るか自分との勝負だとおもっている。
なぜなら、「何とか成功してよくなってほしい」が母の口癖で、いつも私を案じてそのことだけを願っていたからだ。
私は、そうなった姿を母にみせてから送りたかったが、それが叶わなかったのがなによりの心残りだ。でも、亡き母の前で、「俺は絶対にやるから、母さん見ててくれ」と無き母に誓った。
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