人材はもういない、これからの会場運営の方法とは PartⅠ

人材はもういない、これからの会場運営の方法とは Part

最近、耳を疑うような話をかなり頻繁に聞くようになった。もちろんブライダルの現場のことである。今は、経営者や施設の運営者は、口を開けば人がいない話ばかりだが、一方で、人がいなくなってしまった現場では、不満や欺瞞の理不尽な話で一杯で、怒りと憤慨で渦巻いている。例を上げるときりがないので、一部だけを紹介するが、先日耳を疑う、ある驚くべき話を聞いた。

ウエディングは、コンプレインはつきもので、昔から表裏一体のものであった。当然、人間のすることなので、物事には間違いも生じる。しかし、その間違いをいかになくすかは日常的な課題であるが、従来は、おおよそ、その部署の責任者が対応し、なるべく穏便に済ませようと悪戦苦闘するものだった。しかし、いつの頃からか、コンプレインが発生すると、上司が逃げ回るという状況をよく目や耳にするようになった。

コンプレイン処理は、上司の仕事と相場は決まっており、そのための上司であり、それなりの権限も持っているのである。コンプレイン処理を迅速に行うためには、ある程度の決定権を持った人が迅速な対応をしなければ、あっという間に大きく、かつ難しくなっていく。問題がシンプルなうちに決着をつけるのが常道だ。

しかし、最近の責任者は、年齢が若く、業務そのものの知識や経験も少ない。どこの企業も似たり寄ったりのところが多いが、役職だけを支配人や店長などという責任のある肩書を与え、給料がその責任に見合ったものではないことが多い。その結果、その立場にある本来その責任を果たすべき人が、その義務を放棄してしまう。そうすると、さらに給料の安い社員は、自己責任でコンプレイン処理をしなければならず、挙句の果てに、お客様からの苦情の代償に返金を求められると、ウエディングプランナーが補填することを強いられる。

給料が、ある程度高いのであれば、もしくは仕事に見合っているのであれば、致し方がないということもあるが、薄給の上に苦情の金銭的な補償まで負わされては、生活もままならず、そんな会社に人が居つくわけはないだろう。こうした現状を、会社のトップが認識しているのか、容認しているのか、推奨しているのかその実態は分からないが、もし認識していたとしたら、とんでもないことだと思う。

先日もあるフリーランスウエディングプランナーの話を聞いて、私は手や唇が思わず怒りで震えてしまった。お客様からの苦情に対して、私は、29歳のころから、責任者として通算何百件ものコンプレイン処理を行ってきたが、伺った件は、お詫びすれば何とかなりそうな事案であったと思う。しかし、その会場の責任者は、お客様とお話しすることもなく「いくら要求しているの?」という質問に、担当プランナーが、100万円と答えたら、その関係している会社や個人、すなわち、会場、美容室、衣裳室、ウエディングプランナーなどの5者で均等割りにした金額を負担させたという。どう考えても、100万円の補償はありえず、むしろ内容からするとお客様の言いがかりや恐喝だとも言える。こうした事案に交渉事もせず、お金で片を付けたほうが面倒なく、会場も均等割りした金額を支払ったのだから文句はないだろうと言わんばかりだったそうだ。

こうした、企業が本当に増えている現実は否めず、この事案が起こった会社は、年商170億円規模の会社であり、もちろん全ての企業ではないが、傾向としては会社の規模が大きくなればなるほど、このような事案は多くなっている。しかも、この会社の代表は公に、「日本のGDPは世界3位だが、最近注目されているGNH(国民総幸福量)は世界で155か国中51位なのは、先進国と言われる国々の中でも下位という驚くべき順位です。」と語っているのである。現在、そのカテゴリーや企業によって、婚礼1件の利益は、費用の全国平均が350万円なので、少なくとも100万円の利益はあるだろう。その状況下で、コンプレインになった原因に全く関わっていなかったフリーランスウエディングプランナーに対して、1件のプロデュース料の何倍もの金額を補償させるような企業に、人材が居つくわけはないのだ。実際に、弊社もフリーランスウエディングプランナーをサポートする協会として、有資格者の登録者数においては日本最大の協会の運営をしているが、過去にこの会社からの人材依頼があったが、お断りした実績もある。

2015年問題と言われた、昭和22年から24年の3年間で、800万人が生まれた団塊世代が退職をしてから、明らかに人材は不足しているが、利益優先の企業理念が、前述したような実態で、この業界の人材をどんどん疲弊させた結果が人材不足に拍車をかけたというのが実態である。今やウエディングの会社には、プロフェッショナルの存在はなく、新入社員に正しい教育をできる人材も時間もないのである。

先日も本当に「ブライダル業界は、どうなっちゃうの???」というような事案があった。友人の結婚式の招待状をもらうと、本状に紐がけをしているタイプであった。本来の紐がけの意味は、カバーと中紙を一体化させるための物である。通常、その紐はゴム製のものが多く、本来は折り目に沿って掛けるものであるが、その招待状の紐は、招待状が2つ折りになっている招待状が、恐らく広がらないようにと、縦型の招待状の上下の中央に横にかかっていたそうだ。

新郎新婦様にとっては、何事も初めてのことも多いので、ウエディングプランナーは、招待状一つにしても入れ方や切手のこと、出すタイミングなど詳しく説明する義務があるはずだが、全く行われていないのだ。

招待状の入れ方も、いつの日からか裏表が逆になっていることが多いなど、いい加減にしてもらいたいものだ。なぜそこまでこだわるかというと、結婚式は、伝統を大切にしてきた文化だからだ。

 

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