会場もフリーランスウエディングプランナーも今が岐路PartⅡ

ブライダル業界に限った事ではないが、人材不足、具体的に言えばウエディングプランナーが圧倒的に不足しているという現実だ。大きくチェーン展開している会場が、新規で会場を開業したくても、プランナーの調達が出来ずに開業出来ないという事実も散見される。

しかし、この状況を改善しようとしても、恐らく今となっては不可能である。私は、そう断言できる。もしその不可能を可能にするには、相当な費用と時間と啓蒙活動が必要となるだろう。一時期は、憧れの職種でもあったウエディングプランナーは、今やなり手のいない職種となってしまったのである。

このような状況の中で、会場が行うべきは、人材の育成や教育ではなく、婚礼収入の構造見直しである。従来の人件費や法定福利費、福利厚生費を外注費に転換し、その費用をどこまで捻出できるかが焦点だと思われる。また人件費に関わる費用を固定費と考えず、流動費と考えることで、規模に応じた利益を生むことも可能となり、健全な経営も可能になるであろう。

すなわち、今の時代は、ウエディングプランナーは、外注費と考えなければ、経営自体がフローしなくなるであろう。つまり、ウエディングプランナーは、アウトソーシングより効率的な方法はあり得ないということだ。

一方で、フリーランスウエディングプランナーもまた認識を変えなければならない時期である。フリーランスウエディングプランナーの隆盛時代には、プロデュース料が30万円~40万円が当たり前の時代があったが、今後は、特殊な層を除いては、従来の金銭感覚では、フリーランスウエディングプランナーに依頼する人などいなくなってしまうだろう。

私がウエディングプランナーの現役だった今から30年以上も前のことだが、当時の一流ホテルと言われた複数のホテルが、費用を安くしようと立食婚礼の販売を行ったが、全く根付くことはなかった。社会や経済が豊かだったからだ。しかし、今では、北海道や青森県の一部、沖縄でしか実施されていなかった立食婚礼が特に東京など大都市部では何の抵抗もなく実施されている。これは、まさに低所得者層が全体の構成の多数を占める現代では、スタイルやクォリティよりも結婚式を行うことに価値観を見出した結果なのである。

このような状況から、フリーランスウエディングプランナーが考えなければならないのは、金銭感覚をどの基準に置くのかということだ。比較対象をフリーランスウエディングプランナーの隆盛時代にすれば、かなり割り引いたとしても、現代のニーズには当てはまらないだろう。フリーランスウエディングプランナーが、「私の価値観」で物事を判断したなら、間違いなくロストビジネスになってしまうだろう。それは、フリーランスウエディングプランナーが真の価値観を理解している人が少ないからである。ウエディングの基本は、会場だから、ある程度会場の価値観に対する考察をしない限り、ビジネスが成立しないのだ。日本は、どこまで行っても装置産業という仕組みから離れることは出来ない。フリーランスウエディングプランナーは、今後どの方向で生きていくかをしっかり考えなければならない岐路に立っているのだ。企業におけるウエディングプランナーは、企業がよほど大きな改善をしない限り、ブラック企業のイメージを払拭することは出来ないだろう。ならば、フリーランスウエディングプランナーと会場がうまく手を取り合って、一つのプロジェクトをやり遂げるような協力体制の構築が必要であり、そこに今後の婚礼ビジネスの成功の鍵を見出さない限り成功は望めない。

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