検定が出来るまでの30年Vol.11 いよいよ宿泊部門 PartⅠ 内閣府認可財団法人認定 ウエディングプランナー資格

検定が出来るまでの30Vol.11 いよいよ宿泊部門 Part

内閣府認可財団法人認定 ウエディングプランナー資格

いよいよあまり興味のない宿泊部門への移動である。宿泊部門の中には結構たくさんの職種があって、フロントを中心とする職種と、ベルキャプテンを中心とする職種の2つに大別することができる。

フロントには、フロントクラーク、フロントリザベーション、フロントキャッシャーなどの職種があり、ベルキャプテンには、ベルボーイ、ドアマンなどがある。

私は、とりあえず順番にすべての職種を経験し、なおかつ3か月間でマスターすることを強いられた。最初は、ドアマンからである。ドアマンと言っても単純にタクシーを呼んだり、車のドアを開けたりするだけではない。お客様のお迎えのハイヤーの時間の把握や誘導、リムジンバスの立ち寄る時間のスペースの確保、宴会場のお客様のハイヤーの駐車スペースの確保と誘導、挙げたらきりがないほど沢山の仕事がある。基本的には、お客様がホテルに来館して、最初に接する場所であるから、店舗でいうラウンジと同じように重要なポジションを占める。しかし、中堅ホテルだと時間帯によっては暇な時も多い。とにかく私は、暇だと不安になってしまうタイプで、仕事に関してはほとんど病気だ。だから、次から次へとお客様の満足を得られる仕事を探し求めるのである。

次は、ベルボーイの仕事だった。当時はベルボーイの仕事をするのは男性しかいなかった。私は、現役時代の後半では、その存在も目立ってきたが、本来ベルガールという職種はなかった。私は、この女性の仕事が出現してきたときに、ひとつの不安が頭をよぎった。

私が、ベルボーイをやっていたとき、メインの仕事として、チェックインしたお客様の荷物を持ってお部屋まで案内するが、部屋の中に入ると密室状態になり、女性の場合は非常に危険なお客様もいる。実際に男の私でも、今でいうセクハラは数え切れなかった。名前を出すとあまりにも有名なので、名前は伏せるが、○○流のKFさんという男性などは、エレベーターに乗ったとたんに、上着のボタンをはずしにかかり、うまくいなしながら、部屋に入ると私の股間に手を伸ばす。

顧客の中でもトップクラスの利用金額を誇っていたので、むげに無視も出来ず、私は、減るものでもないので適当にあしらっていた。先輩たちは、経験上ほぼ全員が体験しているので、最初に案内した後、先輩に「楽しかった?」と聞かれ大笑いされた。実におおらかな時代だったと思う。男性同士なので笑っていられるが、このようなことが異性間で起きてしまうと、もろ犯罪になってしまう。

しかし、こうした犯罪が実際に起こっているため、案内してルーム内の説明を行うときは、必ず、ドアストッパーでドアを開けたまま、説明をすることを規則とした。密室になると人間は、心情的によからぬ感情が芽生えることもあるようだ。

フロントがチェックアウトで混雑しているときなどに、ベルボーイは、合間を縫って、フロントにアシストに入ることがある。そのホテルは外国人比率が高いホテルだったが、あるとき、フロントにアシストに入ったとき、ほぼ初めて外国人に対面して、「Key please」という簡単な英語で言われたが、全く聞き取れず、理解できなかった。「I beg your pardon?」と聞き返したら、隣の先輩が「Room No?」と聞き返して、そのお客様にルームキーを渡した。先輩に「お前、そんな、英語も理解できないの?」と怒られた。怒られて当然の話である。次のVol 12で投稿予定であるが、私は、大学4年生の時に現地の英語を体験したくて、アメリカのロスアンゼルスでホームステイをしている。そのお別れ会で3時間も司会をした経験がある。参加者は100名ほどですべて外国人。当然すべて英語である。なのに・・・・。

この時私は、仕事の現場の難しさを実感した。

ベルボーイもドアマンと一緒で暇な時間は多い。ましてや、1回の勤務時間は16時間だ。もちろん泊り勤務である。チェックインがおおむね終わると、今度はルームからのお客様のリクエストで、お届け物でルームに物を持って行ったり、深夜の作業として、館内の見回りがあったり、一番大変な仕事として、朝刊配りがある。200室ほどのホテルであったが、リピート顧客が多かったので、中には、スポーツ新聞と日経新聞、東京新聞と3種類もリクエストをする顧客も少なくなかった。もちろん、すべて無料である。

満室の時は、200室全部に配るのだ。新聞の種類のリクエストのないお客様は、階数によってホテル側が振り分けて配るのだ。まったくもって優雅な時代だった。

とにかくこの作業に、最初は、2時間以上要した。当時は、この作業の前に2時間の仮眠休憩があったが、慣れるまでは一睡もできなかった。慣れても、シャワーや起きたときの洗顔や整髪など仕事に入る準備で1時間はかかるので、実質1時間しか仮眠時間はない。1時間では、疲れなど全く癒えるわけもなく、この状態のまま宿泊部門を続けたら、いつか死ぬなと思った。

実は、この新聞配りが私のプロ意識の芽生えに繋がったと思う。私は、大学に入学する前、2年間も遊んでしまい、かつ誕生日が4月なので、入社してすぐ25歳になった。大学時代は、84席のレストランと併設するケーキ屋さんをオーナーの元、取り仕切っていたので、このような単純な仕事は、仕事じゃないと思っていた。

ところが、新聞配りというこんな単純な仕事に、仕事ができると思っていた自分が、3時間もかかってしまう。せっかちな自分は納得できなかった。そこで、どうしたらこの2時間を半分の時間に出来るかという自分への挑戦が始まった。自分には残り2.5か月しかない。その間に新聞配りを1.5時間で終わらせるノウハウを確立しなければならない。そんなことを追及していたときに、ふと、「プロの仕事」とはという、定義みたいなものにぶち当たった。つまり、誰でもできるようなことは、プロの仕事ではない。素人の何倍もの効率性や精度があってこそ「プロの仕事」と言えるということに気づかされた。

さらに思ったことは、仕事、つまりお金をもらうことは、技術やノウハウとの交換で、その効率性や精度が高ければ高いほどプロの仕事としての報酬が大きくなるということだ。

そして、どんな仕事にも、プロの領域があるということだ。

出勤日には、毎回新聞配りの時短に挑戦した。その結果、ぎりぎりではあったが、何とか1時間で新聞配りができるようになったのだ。

2017118日投稿

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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