連載記事36 フリーランスは新郎新婦のニーズなり

日本のブライダルも世界の潮流に乗ってきた感じもするが、改めて世界に目を向けてみると、世界では、宗教儀式としての挙式が多く行われており、法的要件を満たすための挙式スタイルとしてCivil Ceremony(Wedding)も一般的に行われている。
IWPAが認定している英国国家認定ウエディングプランナー資格では、これら他国の様々な挙式について、「結婚に対する考え方」の部分から学んでいただくのだが、どれをとっても、「結婚式は行わなければならないもの」と考えられており、かつ、婚約の段階や結婚式の準備段階も、当日に劣らないくらい重要視されている点が興味深い。

結婚の準備を通して、良くも悪くも相手の様々な新たな部分を発見する。結婚式の打合せには、決断しなければならない事がたくさんあり、お互いの意見がぶつかりあう場面もある。お互いの言うべきことは言わなければならないし、そのことを言い合って、必要な情報を共有できる良い機会でもある。
また、両家の親などの意見を色濃く反映しなければならない場面もあるが、お互いが譲歩しなければ結論に至らないことも多くあり、その微妙なニュアンスを感じとりながら結論を出さなければならない。そのようなやり取りの中で、相手の育ってきた環境、結婚や家庭の幸せに対する考え方、自分の考えに対する相手の反応など様々な面を垣間見ることとなるが、相手との違いを認識し、折り合っていく道を見つけるのが良い結婚式、そしてその後の幸せな結婚生活のためのステップであろう。

しかし、結婚式をしない場合は、このようなプロセスが省かれてしまうので、予め知っておくべきことや決めておかなければならないことが、うやむやのまま結婚生活に突入する為、結婚後に相手の言動に対してどうしても許せないことや譲歩できない部分が発覚し、離婚へと進んでしまうケースが少なくないのではなかろうか。

結婚は、長年違う環境で育ってきた2人が一生を共にするわけで、価値観や経験も違う二人がうまくやっていくのはそう簡単なことではない。挙式・披露宴を行う過程で解決されたはずのことも、行わなかったがために、本来一番先に解決しておかなければならなかった重要な事へのお互いの譲歩と妥協が、するべき時にしないまま先送りされ、結果として離婚となってしまうのは非常に不幸なことである。

何度も書いてきたように、今は、プランナーの若年化と素人化が進み、プランナーより新郎新婦の方が年上のケースが多く、婚礼には素人の新郎新婦がプロの意見を仰ぎたくてもプランナーがそれに応えられないという現状は否めない。また、一般的にホテルなどは、込み入った新郎新婦のプライベートには立ち入って相談を受けることがある種タブーとされて来た。
しかし、当協会に所属のフリーランスプランナーの打合せを見ていると、新郎新婦の問題解決にあたっている時間が非常に長いことに気づく。特に初期の段階では、結婚式の演出進行内容などではなく、ほとんど両家や新郎新婦間についてのカウンセリングに終始しているような状態すら見受けられる。そうして土台を整え、最も良い状態を作り上げた後に、その結果としての結婚式を提案するからこそ、顧客とプランナー間に強固な信頼関係が結ばれ、また顧客満足度も非常に高いのである。

ウェディングは、常に早いトレンドで動いているが、挙式披露宴があたりまえに多く行われていた時代と現在は明らかに違い、結婚式に関する問題も大きく変化している。
新郎新婦のニーズがフリーランスプランナーの台頭という結果になっているのであり、会場でも、社会経験や人生経験の深いプランナーの重要度が今後増していくのではないだろうか。

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