後悔しない結婚式、新規見積はここを確認しろ!PartⅠ

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私の知人でも、今まで何人もの人が結婚式の相談に来た。知人ゆえの内容だと思うが、なぜか私が怒られる。全くお門違いだが、ある人は、「谷藤さんはホテルマンだったでしょう。そして今でもその業界で仕事しているでしょう。だったら、この詐欺みたいな現状を改善してよ。」というのだ。私は私なりに努力はしているが、私にはそんな力はないし、非常に難しいリクエストである。しかし、私自身はブライダルを愛し、30年以上もの間ブライダルで生きているので、実はこの現状の改善は誰よりも願っている。この改善をしなければ、恐らくかなりのスピードで、現状のブライダル業界は、形式を変えつつも竜頭蛇尾になって行くことは間違いない。

この現実を企業に付きつけても全く動じない。動じないどころか、一部上場しているような大手になればなるほど程度が酷くなる。現実的には、これらの商品を購入する人たちに、騙されないための手法を会得してもらうしか方法はないのだ。

私が、そう私に抗議する新婦父に初期見積を見せてもらったら、目を疑うありえないことがたくさんあった。そのありえないことの一部をご紹介しよう。

見積りで、最も大きく金額が変る要因は、料理・飲物単価や衣裳の金額である。一方、数量とその数量の根拠に驚かされることが多かった。

まず、料理単価だが、絶対に注文しないであろう料理単価で見積計上されている。それは、メニューを見れば一目瞭然である。例えば、この類の詐欺的販売を行っているところは、最終的な料理単価の着地点を18,000円位にしている。酷いところは、料理原価を10%強に設定して料理を作っているので、この程度の販売価格がないとある程度見栄えのする料理が作れないのだ。ちなみに、ホテルなどはおおよそこの2倍以上の原価率が多い。しかし、実際に見積に入っているのは、12,000円程度だ。その差額を単純に計算すると、6,000×80=480,000円となる。この金額に、税金、サービス料を加算すると、480,0000×1.188=570,240円となり、この金額が実際に初期見積から追加となる。

今度は、飲物だ。初期見積には、飲み放題で一人3,500円とあり、3,500円×80名=280,000円とあるが、いざ打合せになると、「来賓控室での飲物は出しますか?」と聞かれ、「一般的にはどうですか?」と聞くと、「出している方が圧倒的に多いです」と言われるので、注文すると、その金額が、1,500円×80名=120,000円となり、税金、サービス料を加算すると、142,560円の追加となる。さらに、乾杯酒はどうされますか?と言われるので、当然乾杯酒は必要で注文すると、「スパークリングワインとシャンパンのどちらが良いですか?」と聞かれ、金額を尋ねると、スパークリングワインは、1人1,000円、シャンパンだと1,500円になると言うので、1,000円のスパークリングワインを注文すると、1,000円×80名=80,000円となり、税金、サービス料を加算すると、95,040円の追加となる。さらにさらに、「ケーキはどうされますか?」と聞かれるので、見積に入っている生ケーキで良いですというと、なんと、「このケーキは、ただの四角いケーキですので、デコレーションがされていません」と言われた。そこでフルーツでも適当に載せてと言ったところ、「フルーツを載せると、おひとり様800円の追加になります」といわれ、半分あきれたのと面倒なのと複雑な気持ちで、その内容で了承したそうだ。実は、この料理・飲物・ケーキの3点の合計で、既に883,872円の追加となる。

その他のアイテムで言うと、印刷物や引出物なども、初期見積では、人数の50%の個数しか計上していない。つまり、80名の見積だと、40個分しか計上していないのだ。具体的に言うと、引出物・引菓子・紙袋でおおよそ4,450円×40セット=178,000円となるが、現実は最低でも80%の個数の想定が必要で、かつ単価も6,000円は見込む必要がある。とすると、6,000円×64=384,000円となり、206,000円の追加となり、税金を含めると222,480円の加算となる。

このようなプロセスと同様のことが、衣裳や写真、ビデオ、映像商品、その他演出商品など、ありえない価格で初期見積に計上しており、あえて説明もせずに計上していない人気演出なども多い。特に、衣裳は怖い。最近は、神前式も一時期に比べ多くなり、初期見積段階では、洋装のお色直しなしの状態で見積されていると大変なことになる。白無垢・色打掛・カラードレスなどを追加すると、少なくとも50万円以上の追加となり、そこにかつらや笄・花かんざしなどの美容料金を追加したら、20万円以上の追加となる。これらを単価アップや追加していくと、150万円位にはあっという間に追加となってしまう。料理・飲物・ケーキと合わせると、250万円位にはすぐに追加となってしまうのだ。

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