連載記事46 損害賠償保険によるロストビジネスの回避

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最近のブライダル業界を見渡すと、以前とは質の変わった問題が目立ち始めているようだ。「取消料」である。

婚礼キャンセルは、昔からあるものではあるが、その数は、最近明らかに増えている。その理由は、一つは、「即決」が増えたためであろう。私の周囲でも、20万円くらいなら捨ててでも、自分たちの納得のいく会場を選び直したいと決断してのキャンセルが増えている。

また一方では、病気やけがでキャンセルせざるを得ないケースがあるが、最近では、婚礼間近にノロウィルスによりキャンセルになることも少なくない。

ご存じのとおり、ノロウィルスやインフルエンザは、医師の指示に従わなければならない感染症であり、結婚式を控えた新郎新婦が感染すると時期によってはキャンセルせざるを得ない。

この場合、キャンセル料が大きいため、殆どのケースは延期処理を行い、新郎新婦はキャンセル料を免れるが、会場側とすれば、キャンセルされた会場は絶対に売れず、機会損失となり、同時に会場に絡むパートナーの人たちもロストビジネスしてしまう。

このような状況は、従来であるならば、「仕方がないこと」で納められていたが、今後このような状況を回避する方法はないのだろうか。

実は、損害賠償保険という方法がある。IWPA国際ウェディングプランナー協会では、ある保険会社とコラボして、その会社の代理店としてお客様の掛け金で、キャンセル料や新郎新婦の衣裳の破損の補償、新郎新婦や披露宴出席者の病気の見舞金など、幅広く最高500万円までの補償を網羅した損害賠償保険の販売を行うべく現在準備中である。

この損害賠償保険は、4月上旬にはベールを脱ぐが、会場側には、保険収入とキャンセル料の補償という2つの大きなメリットがある。基本的に、破談には適用されないが、本人、両親、兄弟姉妹の病気や怪我、死亡による披露宴キャンセル時には、最高500万円まで補償出来る。また、震災による家の損壊状況で、披露宴が出来ない場合なども同様の補償となる。

3万円程度の金額で、このような補償内容が確保されるのであれば、新郎新婦にとっても安心だし、会場にとってもキャンセルによるロストビジネスの損害もなくなるのであれば大歓迎であろう。

今後、縮小傾向のブライダルビジネスの中でいかに機会損失を無くすかは、ビジネス上大きな課題であり、前向きに対策すべき問題だと思う。

さて、この連載を書き始めて今回が46回目になった。1年間1度も休まずに書き続けてこられたのは、私の連載を見ていてくれる方々が意外と多いことを知り、そこには自分なりの感動があり、それが続けられる原動力になったことが大きい。読んでいただいた皆様には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

連載1回目、私のくも膜下出血発症時の回想からスタートし、その後の連載では、業界に対して失礼な発言や批判的な発言が多く見られたのも事実だと思うが、1度死にかけた人間として、またブライダルを心から愛する人間として、業界の為に、何か発展に結びつくような事柄を発信し、業界に寄与したいと真剣に願った結果だと考えていただくことができたら、この上ない幸せである。

私は、2012年の発病以降、平衡感覚の異常による歩行不全という後遺症を抱えており、ウェディングプランナーとしての現場は、今のところ不可能な状態ではあるが、走り回らなくてもよい仕事なら積極的にやっていきたいし、今年の1月からはコンサルの仕事も頂いて、以前と変わらない充実した日々を送っている。

4月からまた新たな1年がスタートするが、今後も、業界に対して、実りある提案や現実的な施策を打ち出して行こうと準備を重ねているところである。

 

 

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