連載原稿70 一般常識はゆるぎない本質

自分の子供を客観視することは、なかなか難しいが、来年就職を控えた自分の息子は、現代の若者に代表される性質を持つ一人だと認識をしている。

 

現代の若者は、豊富な知識を持っているからか、物事には非常に敏感である。何事をするにも結構手堅く、壁にぶつかる前にその行動を回避し、何事もないように安全圏で完結してしまう傾向がある。まるで、自動ブレーキ制御システムのようだ。アイサイトをつけた若者は、他人も自分も傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足も感じる。若いのだからもっとはじけて、失敗すればいいのにと思う。

現実には、会社や世間の環境が失敗を許さないし、そこまで人間としての懐(ふところ)の深さのある大人が少ないということも、はじけられない一つの理由かもしれないし、彼らの持つ高感度センサーに適合した開発、すなわち教育、指導、育成が必要であろう。いずれにしても非常に保守的で安全策重視の傾向が強いようだ。確かに、車などの場合は重要なことだが、若者がそうなってしまうと、夢も希望も失ったような気持ちになってしまう。

 

しかし、市役所勤務を経て、旧労働省に入省した中野雅至氏の著書によると、保守的で安全策といえば、かつての典型的な公務員像だったが、「真面目で安定志向と思われがちな公務員こそ、どんな環境においても生き残っていけるような気概を持つことが大切」と喝破している。

 

そんな中野氏によると、公務員が働く職場で共通するのは、職員を肚(はら)の据わりが良いかどうかという視点で評価するということだ。何ごとにも前例踏襲、融通がきかない「お役所仕事」のイメージとはずいぶん違った感じがある。というのも、今や公務員に注がれる世間の目は、以前とは比べ物にならないほど厳しくなり、想像するよりもハードである。世の中から厳しい目に晒されようと、またどんなキツイ仕事であろうと、物怖じせずにさばく姿が周りから敬意を集めるというのも事実である。

 

この変革は、時代の流れがもたらしたものであると思うが、実は、ホテル業界も、いまだに「お役所仕事」的流れで踏襲されているところも少なくない。

何か新しいことを始めるときに、判断する人自身の立場や世間体ばかりが気になり、案件自体が企業にとってプラスかマイナスかの判断を下す行動が出来なく、結果的に前例踏襲型ビジネスになってしまい、好機を逸してしまうことが多い。

揺るぎのない自分たちの考えや意見をしっかりと持ってぶつかっていけば、もっと発展する業界なのにと思う。

 

親方日の丸で安泰だった昔の企業も、勿論公務員の世界にも「利益・効率性重視」は要求されている。もはや安定志向で職場を選ぶという時代ではないが、あえてその仕事を選択するならば、仕事に対する自信と能力が必要である。

 

では、どうすればその自信と能力を持つことが出来るのだろうか。私は、サラリーマン時代に、新入社員からよく、「どうすれば、早く一人前のプランナーになれるか」という質問をされたが、答はいつも同じで、「一般常識を習得すること」と答えていた。一般常識は、ゆるぎない本質であり、物事の疑問に対する正答なので、どんな環境でも変化することがない。

 

この本質と、その仕事の十分な知識を習得出来れば、ちょっとやそっとのことでは揺るがない自信と能力に繋がって行く。

 

車好きの若い頃の私は、人様にお伝えできないほどの危ない運転をしていたが、私は、人生の安全運転には何の魅力も感じない。車の運転は、法律に基づく秩序の維持だから、絶対的に遵守義務があるが、社会人としての過ごし方には、アイサイトをあまり活用しすぎない方が、明るい未来を切り開けるのではないか。

 

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