連載原稿90 人材育成は、業界にとっての急務!

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私は、バイトを始めた大学生の頃から、周囲の人に「あなたの趣味は仕事?」と言われるほど、とにかく仕事をしていた。夏休みは、朝の6時から閉店の午後11時まで、一度も休憩も取らず、殆ど休みも取らず毎日働いていた。

朝昼晩の食事は、全て店で済ませた。休日は取らない代わり、店が終わってから朝まで寝ないで遊ぶのは、日常茶飯事だった。大学1年生の時、時給410円だった当時に、必死でバイトをして、大好きなスポーツカーを自力で買った。

振り返ってみても、仕事そのものが苦痛と感じたことは今まで一度もなく、苦痛なのは、周囲の柔軟性のない人たちだった。私は、親の愛情を十分に受けて育ったが、小さいころから、周囲から「放し飼い」と言われるほど、自由奔放で、とにかく首輪をつけられると、身動きが取れなくなってしまう。

その問題さえ無ければ、仕事は、常に楽しくてしょうがないのだ。

日本の産業の7割がサービス業と言わる現代だが、我々が小僧の頃のホテル業界は、総合的に考えると、今よりも良いとは言い切れない。それでも、我々はけなげに、天命とは思わなかったがミッションくらいには感じて仕事をしていた。周囲の人も多分そうだったと思う。

どこでも、不平不満はつきものだが、仕事を楽しんでいた人は、私の周囲には多かったような気がする。終身雇用というご加護は確かにあったが、今のように、就職して3年以内で辞めてしまうようなことは少なかった。

今や、ブライダル業界、中でもプランナーの仕事は、「帰れない」「休めない」「苦情対応が多い」厳しい労働条件の職業になってしまったようだが、そもそも、昔からそんなに優良な職種ではなかったと思う。

ただ、ホテル業界は、昔から給料が低く、ヘッドハントによる転職を重ねないと給料が上がらないしくみだったので、「ヘッドハントされるような仕事をする」ことにやりがいを感じていたのは事実である。

昨年のある調査で、約500名の若者に「今の自分の仕事は好きですか」という質問をしたところ、「好きだ」と答えたのは、約40%だったそうである。

以前もお話しした、「アリとキリギリス」に例えた、ストック型とフロー型という考え方でいうと、現在の若者は、フロー型が圧倒的に多いだろう。自分の中に知識が無くとも、ググればいつでも情報が瞬時に入手できるという環境で育ったことで、仕事においても、社会全体で蓄積した知識と、自分個人の経験や技術を一緒くたに考えてしまった結果、プロフェッショナルになる必要性を感じていないのかも知れない。

その結果、物事を深く掘り下げることをしないから、魅力も本当の喜びも感じることはなく、仕事を楽しむという感覚を持てなくなってしまうのではないかと思う。

社員が自分の仕事を好きになれないと、会社も商品も好きにならないから、商品は売れず、究極のところ、業績も上がらない。

社員にとっても会社にとっても、仕事が好きで、仕事に誇りをもつ状態をつくることが最上の道なのだ。

現在の日本は、それ以前の問題として、何度も述べてきたように、大手の飲食チェーン店が、夜間営業を中止せざるを得ないほどの人手不足である。

ブライダル業界においても、以前のような意図的なものとは違った形で促成栽培がおこなわれ、にわかウエディングプランナーが業界にはびこってきているが、この状況では、業界が繁栄することは難しいと思う。

人材教育を見直し、本物のプロ育成に着手すべきであり、人材の争奪戦の中で、優秀な人材を確保できるしくみを真剣に考えねばならない。

この誰も解決しがたい労働人口の激減による人手不足を解決するためにも、仕事効率の高い人材の育成を早急に行うべきだと思う。

 

 

 

 

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